
放課後等デイサービスの移転初日。新しい建物の匂い、まだ少し空っぽな感じがする広い部屋。朝は、子どもたちの不安そうな顔と、保護者の方々の戸惑いが入り混じった空気で少し重苦しかった。私の胸にも、慣れない環境への一抹の不安が確かにあった。
しかし、午後の活動が始まると、状況は一変した。最初はぎこちなかった子どもたちの笑顔が、段々と自然なものへと変わっていくのが分かった。新しい遊具に興奮し、走り回り、笑い声が響き渡る。一人の男の子が、新しい積み木で大きな塔を建設し始めると、他の子供たちも次々と参加し、協力して素晴らしい作品を完成させた。その共同作業の過程で、彼らの集中力と創造力、そして何よりも友情の芽生えを見た時、胸がいっぱいになった。
事故や怪我もなく、無事に一日が終わった。夕暮れ時、保護者の方々が子どもたちを迎えに来る際、朝の不安げな表情は消え、代わりに安堵と満足感に満ちた笑顔が溢れていた。その光景を見て、私自身の不安も完全に吹き飛んだ。
「明日も、楽しく過ごそうね!」
子どもたちの元気な返事が、私の心に温かい光を灯してくれた。新規児童の募集も始まっている。この賑やかで温かい空間を、もっとたくさんの子どもたちと分かち合いたい。 この新しい場所で、子どもたちの成長と笑顔を支えていけるという確かな手応えを感じた、忘れられない一日だった。