毎日、同じ道を自転車で走るのは、まるで自分のリズムを刻む音楽のようだった。ハンドルを握る手は、少しぎこちないけれど、ペダルを漕ぐ足は力強く、風を切って進む。スーパーのバックヤードにたどり着くと、そこは活気に満ち溢れていた。おばちゃんたちの笑い声が響き、野菜の瑞々しい香りが漂う。

今日は、いつもより多くのお客様で賑わっていた。注文の多い日だ。いつものように、野菜をカットし、袋詰めする作業に集中する。包丁の刃が野菜に吸い込まれる音、袋が閉じる音、一つひとつの動作を丁寧に繰り返す。集中力が途切れる時もあるけれど、おばちゃんたちの励ましが、私を奮い立たせる。

「○○ちゃん、今日も頑張ってるねー!」「○○ちゃんがいると、安心するわ。」おばちゃんたちの言葉は、温かい日差しのように私の心を包み込む。そう、私はここにいる。このスーパーのバックヤードで、自分の居場所を見つけたのだ。

高校には進学できなかったけれど、私はここで一生懸命に働いている。そして、将来は、このスーパーで野菜を育てる仕事に就きたい。おばちゃんたちみたいに、お客様に笑顔を届けたい。それは、私にとっての大きな夢だ。

「○○ちゃん、将来は野菜の先生になるんだってね。」おばちゃんが、優しい笑顔で話しかけてきた。「頑張ってね。」

私は、力強く頷き、これからも毎日、この道を自転車で走り続ける。未来をカタチにするために。