夕暮れ時、ようやく全ての荷解きと片付けを終えた。空には満月が輝き、静かな夜風が心地よい。疲労困憊の体には心地よい疲労感だけが残り、達成感で満たされている。明日からの新しいスタート、少し緊張するけれど、同時に胸が高鳴る。

新しい施設は、以前の場所よりも広く、明るく、子どもたちがのびのびと過ごせる空間だ。大きな窓からは緑豊かな公園が見え、自然光が差し込む開放的な室内には、子どもたちが遊べる遊具や学習スペースが整然と配置されている。壁には子どもたちが描いた絵が飾られ、温かい雰囲気に包まれている。

近隣の挨拶回りでは、温かい歓迎を受けた。地域住民の方々は、私たちの事業への期待と、子どもたちへの愛情を惜しみなく伝えてくださった。中には、かつて自分の子どもが放課後等デイサービスを利用していた経験談を話してくださる方もいて、地域社会との繋がりを実感した。

2日の事業開始に向けて、スタッフと最終確認を行う。準備万端。万が一のトラブルにも対応できるよう、チェックリストを何度も見直す。準備を終え、一人静かに明日のことを想う。子どもたちの笑顔、スタッフとの連携、地域社会との繋がり… たくさんの可能性が、この新しい場所で開花することを願っている。

そして、2日の朝には、この新しい施設に、子どもたちの元気な声が響き渡ることだろう。その日を心待ちにしながら、私は静かに眠りについた。